kiwa's Fortune(Thoth Tarot / トートタロット)

 タロットは、象徴(シンボリズム)を表したものであり、それは人間の無意識、集合意識にある本質と繋がっているとされています。そのため言葉の壁や意味による制限を受けることなく、何世紀にも渡って世界中に広がっていきました。象徴は、無意識の世界と通じる言語でもあるので、タロットを扱うことによって直感が磨かれたり、右脳が活性化する傾向があると言われています。

 現在、世の中には無数のタロットが存在しますが、トートタロットはカード中にあまりにも多くの象徴が描かれているので、上記のような性質がより強く働く傾向にあると感じます。ただし、トートタロットは、作者アレイスター・クロウリーの破天荒さが目立ち、黒魔術や性魔術と敬遠されることが多いのも事実です。しかしそれは、クロウリー氏が人生を掛けて取り組んだ、時代に対するアンチイズムから生じたものであって、人間の進化の流れがあるとしたら、様々な枠や制限を超えるためには必要な思想だった、と私は考えています。それは今も尚、進化しつつ存在しています。

 そして、トート版のタロットは基本的な構成はウェイト版などと同じなのですが、クロウリー氏独自の解釈も加わっているために、絵柄や登場人物、それによるカードの持つ意味合い、名称など様々な相違点があります。
 一般的に見てわかる、トートタロットと他のタロットの差異は以下のような点になります。


○メジャーカード(大アルカナ):名称変更
・JUSTICE(正義)   → #8.Adjustment(調整)
・STRENGTH(力)   → #11.Lust(欲望)
・TEMPERANCE(節制) → #14.Art(錬金術)
・JUDGEMENT(審判) → #20.The Aeon(永劫)
・THE WORLD(世界) → #21.The Universe(宇宙)

○マイナーカード(小アルカナ):人物カードの名称変更
・King(王)、Queen(女王)、Knight(騎士)、Page(小姓)
  → knight(騎士)、 Queen(女王)、 Prince(王子)、 Princess(王女)

○メジャーカード(大アルカナ):照応ヘブライ文字変更
・#4.The Emperor:ヘー → ツァダイ
・#17.The Star:ツァダイ → へー


 クロウリー氏の思想や生き様と上記のようなカードの違いなどから、これまでの間にトートタロットにおいて様々な物議が醸し出されてきました。そのためトートタロットは、世界最高のカードとされることも、悪魔のカードなどとされることもあります。ただ使うと呪われるなどということはありません。むしろより深く人間の深層心理が生々しく暴き出されるため、そのことが恐れられる所以のように感じます。ですので、このカードが生きるか否かについては、このような性質を持つ少々偏屈で刺激的なカードが好きか嫌いか、惹かれるか惹かれないか・・ということが大きく関係しているように思います。


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●トートタロットカード紹介(現在日々更新中です)

メジャーカード(大アルカナ)


マイナーカード(小アルカナ)

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